この夏 小さな冒険
続・高麗川を歩く・・・3/3
2002年9月16日(月)
 岩の上に登ってポーズ。苔むした岩肌が源流を彷彿させる。背後の山に見られるように、この辺りは杉の産地で、かつて筏によって原木が江戸方面へ運び出されていた。だが、今の高麗川を見てその面影を偲ぶことは難しい。もっとずっと豊かな水量があり、無尽蔵の魚が溢れていた時代が確かにあったはずだ。
 今回は小学二年生の女の子が二人参加した。幼い子供の記憶に今日の体験がどのように残るのだろう。永く記憶に留めることは無理だとしても、潜在的な力として体に残るのではないだろうか。
 雨の中、橋の下でたき火を焚いてお弁当を食べた。濡れた体に火のぬくもりが心地よい。そのうち、子供が拾ってきた栗やクルミを焼いたり、持ってきたおにぎりを焼いたり、中にはおやつのポテトチップなどを火にあぶって食べたりと、わずかな火によって皆が豊かな気持ちを味わうことができた。食後に寒空の中泳ぎ出す者も現れ、短いながら充実した時間を送ることができたようだ。
 雨足も強くなり、今日の行程はここまで。このあと、東吾野駅までは、川沿いの道を歩いて行くことにした。
 ようやくたどり着いた西武秩父線・東吾野駅。たったひと区間だけの川歩きだったけれども、それぞれの心の中に深く刻み込まれた一日だったに違いない。

 さて、二度に渡って行なわれた高麗川歩き。今シーズンはこれで一応終わりにします。来年はもっとしっかりとプランを練り、初夏のうちから何回かに渡って、ぜひとも源流までたどり着いてみたいものです。
 それとは別に奥武蔵少年少女自然楽団では、ふるさと奥武蔵のフィールドを活用した様々な活動を目論んでいます。大人の企画に子供たちがどう乗ってくるか。それは今後の活動報告に委ねることにして、ひとまず、ページを閉じることにしましょう。
 みなさん、一日お疲れさまでした。(新)
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